ヒトコトLAトーキング #102 両者の後始末 in LA

バイデン大統領とトランプ前大統領の討論会が終わって数週間経ちましたが、どちらの党はそれぞれ自分たちの抱えている問題解決で忙しいようです。

まずはバイデン大統領側の民主党。自分の仲間達にでっち上げられたのかはわかりませんが、とにかくコロナにかかったということで静養していた大統領ですが今週戻ってくるやいきなり次回の大統領選挙撤退を表明。あとは若い人間にトーチを渡すとちょいとオリンピック風味な言い方でそのバトンを副大統領カマラ=ハリス副大統領に渡しました。現大統領の権限により直接指名されたこともあり他の民主党議員から大統領候補として名乗りを上げる人はいないようです。もしもハリス氏が選ばれるとアメリカ史上初の黒人女性の大統領となるわけで一定数の支持を得られる事は間違いないでしょう。実際すでに聞いているのはバイデン大統領の支持率をすでに少し超えたらしいのですが、それでも今の共和党支持者を超えるのはまだ少し難しいような気がします。なんせ彼らの代表候補者は神に選ばれたなんて言われるようになったトランプ氏なので、何か大きな起爆剤が民主党には必要でしょう。トランプ氏は標的をすでにハリス氏に変えすでに得意の罵り口調でバッシングを始めています。彼女はただの次の私の犠牲者に過ぎない。そして彼女はアメリカ歴史上最も無能で左派な副大統領なんだそうです。トランプ氏から批判される人は大抵こんな悪口を受けるようです。表現は多少違うものの何度も聞いているとバイデン大統領にであろうと誰であろうと同じように聞こえてきます。長州力になにコレ!タコこら!と言われるような感じで今ではなんだか聞いてて少し微笑ましい感じもしますが言われている本人は相当イライラするんでしょう。それがトランプの手の一つでもあるのは分かってはいるもののきっと本人を目の前にした討論会になると特に感情的になってしまうんでしょう。次回の討論会は 9月10日ですが乞うご期待です。

またハリス氏にとって次に重要になるのは彼女のサポーター選びです。大統領としての右腕、つまり副大統領を選任しなければいけないのですが候補者の中でも1番有力なのはカリフォルニア州知事ケビンニューサムです。ロサンジェルスの地元ニュースでもよく顔を出しますがなんだか彼を見ると安っぽい昼ドラマに出てくる俳優のように見えます。州知事としてもう何度もそのポジションを維持しているのできっとかなりのやりてなんでしょうが副大統領としての力量はよくわかりません。昔から民主党よりのカリフォルニア州の知事なのでアンチトランプとしても有名です。きっとそれが最有力候補の理由なのかもしれません。

“So now we have a new victim to defeat: Lyin’ Kamala Harris,” Trump said, labeling her “the most incompetent and far-left vice president in American history.”
続いて共和党側ですが、トランプ氏自身、今は敵となるバイデン氏を打ち負かしたとばかりの調子なので問題はないようです。今週はトーマスクルックによる銃撃事件の責任問題が討議されていました。問題とされているのはセキュリティーです。元大統領演説中のステージでシークレットサービスの立ち振る舞いがあまりにずさんだったと叩かれまくっています。ディレクターを務めるキンバリー=チートルが証言台で査問されている会話が毎日ニュースで流されていますが質問する側のイライラが止まりません。トップを務める責任がある手前、証言台でシークレットサービス全体が不利になるような発言や言動をかなり気にしているようでほとんどの質問に彼女は、今はわかりません、今は解析中ですなどと言い続けたからです。証言として書類に残っていますがこの場に来る前にあなたはこれを読みましたかなど簡単な質問でさえはっきり回答していません。それに対するツッコミはやはりかなり厳しいものでした。あまりに呆れ返ってしまい、”You are full of shit today!”なんて言っています。グーグル翻訳だと”今日はクソだらけよ”とこいきなフレーズになりました。今日のあなたの中にはクソがいっぱいねという事なのでクソのような考えで頭がいっぱいなほどバカだというニュアンスですね。他にもこんな表現が沢山聞きましたが “Dodging the bullet” という表現も出てきました。キンバリーの対応は質問を避けてばかりでまさに飛んでくる弾を避けているという表現はぴったりです。この会話はYoutubeで全て見れるようなので興味があれば2時間半堪能できます。質問する側の人たちほぼ口を揃えてあんたなんかクビになった方がいいと言っていましたが、実際この後彼女は辞表を提出しました。

さてこれから11月の投票までの数ヶ月間、トランプ氏がこうだ、カマラ氏がああだと本題に迫った真剣な討議以外の小競り合いにアメリカ国民が巻き込まれます。世界への影響力も大きいので海外でも民主党もしくは共和党かに決まるかで大きく変わってきます。特にウクライナやイスラエルにとってはどれだけサポートを得られるかが今まだ続いている戦争の勝敗、または終戦を決める大きなポイントになるでしょう。本当に世界全部が良くなる選択をできればいいのですがそんな事はきっとないわけでまあある意味神のみぞ知るといった所でしょうか。神のみとなると今神に助けられたとか言ってるトランプの方が有利なるのかとか言い出すとキリがないので結果はもうなるようになるんでしょう。