ヒトコトLAトーキング #40 3月の狂気

ロサンジェルスに住んでいる人達に好きなスポーツを3つ挙げてもらって必ずその中に入るのは間違いなくバスケだと思います。NBAのレーカーズやクリッパーズのホームグラウンドがLAにあるので有名人を含めた地元の人もシーズン中観戦に行くことができます。このプロリーグ (NBA)のシーズンは大体10月頃から翌年の4月頃になりますが、プロに限らず大学のバスケリーグもアメリカではかなり盛んです。日本の高校野球と似ていますが年に一回全米から強豪バスケ部がNCAAの協賛でそれぞれのブロックで競い合います。通常3月毎日のようにこのトーナメントが続き観客がアメリカ全土が狂喜乱舞するのです。3月の狂喜、マーチマッドネスと呼ばれています。31日の金曜日、なぜかいつもより多く会社の同僚が休むというオートリプライのメールが多いと思ったらこのためです。
68の出場校から現在まで続いてきた長い試合もついに4月1日からベスト4の試合が始まります。残念ながらロサンジェルスからカレッジ UCLAは2回戦で既に負けていますが、全米中のバスケファン、対戦している大学卒業生達が特に大騒ぎする週末になります。もちろんラスベガスも今週末は大混雑です。なぜなら大好きなバスケをみながらちょいとギャンブルをして儲けてしまうかもしれないという一石二鳥なプランがあるからです。アメリカではスポーツでのギャンブルの合法性は州によって異なります。驚いたのはほんの5年前までネバダ州だけが合法にどんなスポーツでもギャンブルとして賭け事のできる州だったそうです。どうりでラスベガスのある州に遠くからわざわざ人が集まるわけです。2023年の現在では30の州がなんらかの形でのスポーツギャンブルが認められようになったそうです。
USA sports betting is one of the most talked-about topics as more states legalize sports betting sites. Just five years ago, Nevada was the only state to offer any kind of legal U.S. sports betting. A major Supreme Court ruling in May 2018 changed all of that by giving states the power to legalize and regulate sports betting in the United States as they see fit. Fast-forward to March 2023 and over 30 states have legalized some form of USA sports betting and a handful of others are debating whether to do the same.
ちなみに現在カリフォリニアではプロのスポーツリーグでのギャンブルはまだ違法ですが現在合法にしようと論議されているのが “in-preson sports betting” と “on line sports betting”らしいです。インパーソンスポーツ賭博とは 要するに友人同士での賭け事、スポーツを対象としたソーシャルギャンブリングと呼ばれるものです。実はこの行為ロサンジェルスでは違法行為なんですね。またオンラインでのスポーツ賭博もカリフォルニアでは違法となってますがはっきりした線引きは難しいようで、実際ドラフトキングの様な全州にまたぐ公式サイトのような媒体をカリフォル州内で使うのは問題ないらしいです。実際これで先月行われたスーパーボールでは知人はみんな楽しんでいました。社内でもチャートを作ってそれぞれの2チームを縦と横に書き出しどちらのチームが1クオーターおきに何点スコアするかを同僚達で予測していましたがこれによって実際見ている試合が更に楽しくなったのは間違いないです。

California: Not legal.

There were two major propositions on the November 2022 ballot that could have legalized sports betting in California, one to legalize in-person sports betting and the other to legalize online sports betting. Both propositions broke spending records and had active ad campaigns, but both were heavily voted down by Californians. It is not known at this time if the topic of legal California sports betting will be brought back up in 2023.

 

話をバスケに戻しますが、あるサイトによるとこのマーチマッドネスの賭博効果は絶大で、今年はおよそ6800万人のアメリカ人が賭けているらしくその合計金額はおよそ$15.5billion になるだろうとコメントしています。この金額は155億ドルとなり日本円にすると大変な金額です。何兆円という単位になってしまいます。
 This year’s March Madness will see 68 million American adults place US$15.5 billion in bets, according to a survey conducted by the American Gaming Association (AGA).
NBAなどのプロのリーグで取引される金額は更にとてつもない事になるのですが、カレッジバスケの人気度はこれほどあるという事がわかります。マーチマッドネスは最も伝統的でアメリカスポーツの中でも賭博で消費される金額の最も高いものの一つだとも言っている記事がありました。(ちなみにもう一つのカレッジスポーツで同等またはこれ以上の桁違いの人気があるのが大学アメフトリーグです。)ただしギャンブル仲介屋には皮肉な事に、これから徐々に変わりつつあるソーシャルギャンブルの規制緩和が直接個人同士、仲介業者を通さず楽しむ傾向がここ5年間で増え続けているのも事実だとAGA (アメリカン ギャンブル アソシエーション)の社長はもっともなことを言っています。

March Madness is one of the best traditions in American sports—and America’s most wagered-on competition,” said AGA president and chief executive Bill Miller. “Critically, the expansion of regulated sports betting over the past five years has brought safeguards to more than half of American adults who can now bet legally in their home market.” 

全く試合の内容には触れていませんが、現在サンディエゴ州立大学 (サンディエゴ アズテック)とフロリダ(フロリダ アトランティックオウルズ) との対戦中です。どちらか勝った方がこの後の試合マイアミハリケーンズとコネティカットハスキーズの勝者と決勝となります。もうどのチームが勝つとか単純にファンとして見るだけでなく上記の通り大金が動いているので、どうゆう結果になってももんのすごい大騒ぎになるんでしょう。もう4月ですがマーチマッドネスなんですねえ。今年の試合全ての対戦表と結果が見たい方はNCAAサイトでレビューしてみましょう。決勝戦は4月3日、テキサス州ヒューストンで現地の夜9時からスタートです。