ヒトコトLAトーキング #110 50/50 Player in LA

51 / 51 と聞いただけでもう何の話しをしているのかアメリカメジャーリーグファンならすぐに分かりますね。51 home runs and steal 51 bases in a season. 51ホームラン・51盗塁。この記録はメジャーリーグ史上初だそうです。打てるし走れるし大谷選手の絶好調ぶりがとまりません。

この記録は9月19日マイアミマーリンズとの三試合目におこった快挙ですがこの日の試合点数が20対4ってのはもはや野球の結果とは思えないほどです。ドジャースは一回表に一点のリードから始まりそれから試合をリードしたまま9回まで楽な試合展開となり、大谷選手にとってもリラックスして打席に立てたのでしょう。まさにこの試合は大谷選手にとっては追い風となり 野球史上50/50を超えるとんでもない記録が出てしまいました。

 

50/50 Club!  すでに大谷選手は51ホームラン・51盗塁といきなり超えてしまいましたが、50・50クラブというのは全米プロ野球界で昔から存在する表現で、野球用語集サイトではこうあります。

50-50 club

Definition


A mythical group of players who have achieved 50 accomplishments in two statistical categories in a single season, such as 50 extra-base hits and 50 stolen bases (accomplished by Lou Brock and several other players) or 50 home runs and 50 stolen bases (not yet accomplished by any player). Compare 20-20 club; 30-30 club; 40-40 club.

“A mythical players” とありますが、直訳すると神的なプレーヤとなります。それだけ50・50の達成者が少ないと言う事がこれだけでわかります。50.50には2種類あるようで一つはワンシーズンに50のヒットと50盗塁、またはワンシーズンに50ホームランと50盗塁。

ルー=ブロックというルイジアナカーディナルス所属の選手が成し遂げたとありますが別のサイトでの彼の記録は20ホームランと52盗塁の記録があるとなっています。どちらが正しいにしても50ホームラン・50盗塁達成したのは大谷選手が初です。今はまだ二刀流を出していない彼はある意味半分のスキルしかだしていないのですがすでにアメリカ大リーグの殿堂入りは間違いないでしょう。まだピッチングに力を入れていないのでこれだけバッティングに集中できる彼をみれるのも今シーズンが最後かもしれません。今シーズンの彼の活躍はできる限り目に焼き付けておきたいものです。

6-for-6! 

6打席6安打:この記録も中々見れない数字です。連続6打席で6安打、そのうち3本はホームランだったわけでピッチャーとしてはもうどこに投げていいのかわからない状態だったでしょう。日本のプロ野球であればこんな状況であれば’フォワボールで大谷選手を歩かせるのが妥当策だったでしょう。しかしマーリンズのマネージャーはこの辛い状況の中、真っ向から大谷選手に挑む事を支持しました。中継カメラがベンチでつぶやくスキップ=シュメーカーを捉えていたようで、はっきりとはわからないもののその表現は ”くそが!こんな時にまでなんでこの男をレスペクトするようなことしてんだよ!”という感じの表現だったようです。結果大敗となり相当ムカついていたのでしょうが口ではこんな事を言いながらも超かっこいい決断だったと思います。

Some speculated that Miami might pitch around Ohtani, rather than land themselves on highlight reels around the world, and the question apparently reached Marlins manager Skip Schumaker in the dugout before Ohtani’s at-bat.

His answer was simple:

While not confirmed, one lip reader interpreted Schumaker’s full answer as “F*** that. I’ve got too much respect for this guy for that s*** to happen.”

さらにメジャーリーグ公式サイトの 6-for-6達成したリストを見るとたくさんいるように見えますがアメリカ野球史上からなので最初のプレーヤーは1901年まで遡ります。この年代から今までざっとみて70から八十人ほどでしょうか。言い換えれば過去の約123年の中でたった一握りのメジャーリーグ選手でしかこれを達成できなかったわけです。最後にこの記録を出したの去年5月26日、ナショナルズ所属のルー=ガルシア選手でした。

来シーズンからついに二刀流が始まる大谷選手。これからさらに敵も増えるのでしょうが、今や最大の敵は自分にかかるプレッシャーでしょう。なんせ野球史上例のない年俸をもらい、さらに今までにどの選手も達し得なかった記録を自分で作ってしまったわけでもう追いかける先輩のような生存するプレーヤーもいないでしょう。スキルやテクニックを支えるメンタルをどう維持していくか。そしてケガがないように続けられるかがこれからの課題なんでしょうねえ。