ヒトコトLAトーキング #112 A Rich Japanese Man and UCLA in LA

どこかのどえらい金持ちがロサンゼルスにある大学、 UCLAの人文学科に大金を寄付したと地元でニュースになっています。31ミリオンドル, 日本円でおよそ45億円です。日本の地震・台風の被災地に送ってもらった方がよかった気もしますが金の使い道は本人の自由なのでUCLAの生徒にとってもいい事だったんでしょう。

ユニクロの社長柳井正氏がその人だったのですが 早稲田大学のサイトではでかい会社の社長としてではなく慈善家として紹介されていました。その理由には長柳さん、日本の少子化をなんとかしようと以前から活動されていたんですね。 Yanai イニシアティブという活動団体があります。グローバリゼーションが進み海外からやってくる日本文化をまだ理解できていなくもちろん日本語も話せない外人達が増えてきている反面、ネイティブ日本人の少子化が進む国内ではこのままだと将来昔から伝わる日本の文化が褪せてしまうという心配があります。下記サイトの抜粋からですが ”transgenerational knowledge of Japanese culture”とあります。世代を超えて伝えられる日本文化と訳していいと思うのですがこれがYanai イニシアティブのモットーのようです。日本の文化を未来に託すためには日本に興味を持つ外人達に正しい理解を得てもらおうという願いがこもっています。

While the world outside enjoys an ever-expanding love of all things Japanese, the birthrate in Japan continues to decline, and, naturally, the transmission of Japanese culture and customs hangs in the balance.

As universities across Japan admit more and more international students, their humanities departments increasingly rely on English language courses to cater to students who arrive without sufficient spoken or written Japanese to truly learn in the country’s native tongue. 

The Yanai Initiative is a partnership between Waseda University in Tokyo and UCLA that aims to preserve Japanese humanities for future generations. The partnership creates space, events and programs that evolve the exchange between Japan, the US and the world-at-large, opening doors for scholars to share and evolve their expertise through collaboration, lectures and more.

Yanai is a way of ensuring that those with transgenerational knowledge of Japanese culture are given avenues to share and cultivate that knowledge, successfully passing tradition and the zeitgeist of the present moment on to both American students and Japanese students whose access to deeper humanities learnings has diminished over the past generation or so.

Yanaiイニシアティブの関係者の中にマイケルエメリックという教授がいます。日本文学をUCLAと早稲田大学で教えているそうですが日本の古典から現代まで様々な文学を英訳している経歴があるそうです。まさに日本文化を熟慮されているわけで受講は日本語ではなくともこうゆう人から学ぶ日本文学には信頼性があり説得力のある講義に決まっていますね。彼から学んだ生徒達が次の世代に日本文化を繋いでくれるんでしょう。そうなればもう日本文化を伝えるのに日本人として生まれ日本で育つ必要はないわけで、日本文化の思想は世界に共有されやすくなっていくのでしょう。当たり前のようですが日本語は日本でしか使われないので興味がない海外の人達にとっては彼らが自分から手を伸ばさない限りその本来の文化の話しに触れる事はないわけです。人種のるつぼなんで言われているロサンゼルスでさえ昔からの日本の常識ですら理解している人はそういないでしょう。スシ、ラーメン、アニメ、トヨタ、そして多分ユニクロ。有名商品名やジャパングリッシュもアメリカには広まってはいますが単語として理解されるだけで漢字で書いた時の深い意味などそこまで考える人はあまりいないでしょう。最近アメリカではアニメをとうして日本を知ろうとしているキッズも結構いるようですがその場合でも日本文化本来の意味を理解しようとしているわけではないのでやはりうわっつらだけのような気もします。やはり海外に日本の文化を伝えるには外国語を使って広めていく必要があるんですね。チャットGPTもきっとその方法の一つなのかもしれませんが人から直接聞いたものを感じ取り、影響されてい生きていくことで初めて文化が伝わっていくような気がします。なのでやっぱり経験のあるヒトからでしか文化は育まれないわけでこれにとっくに気づいて45億円を寄付した柳井さん。UCLAのデパートメントが今まで受けた寄付金の最高額だったそうですがそのくらいする価値があると見切った彼はやっぱり先見の明があるんですね。上記では、どえらい金持ちがなんだかアメリカの大学に大金ぶっ込んだなんて軽い話ではなかったんですね。失礼気回りなかったです。

ちなみにロサンゼルスではかなりの数の4年生州立大学と2年生コミュカレで日本語と日本文学のクラスがあるようです。あるサイトでは UCLAはナンバー4ベストカレッジ イン ロサンゼルスとありました。ナンバーワンベストコミュカレ イン ロサンゼルスはパサデナシティーカレッジと載っていました。順位は立地条件や生徒の評判だけなので何が1番などかは分かりません。これから海外で勉強する日本人の人達にとって日本文学を真剣に勉強するアメリカ人と触れ合う事はものすごいいい経験になるはずです。日本文化は将来、アメリカ人と共存し発展していくことが当たり前になるのかもしれません。それをハイブリッドと呼ばれてもなくなるよりはいいのでしょう。なんだか考えだすととても深いトピックなんですねえ。