ヒトコトLAトーキング #91 暴動 in LA

イスラエルによるガザ地区侵攻が2023年10月7日に始まってからもうすでに半年経ちます。今では以前から敵対していたイランにも攻撃をかけすでに他国間同士での本格的な戦争はもう一歩手前です。イスラエルの1番影響力のある同盟国、アメリカから停戦を要求されているもののイスラエル首相ベンジャミン=ネタニヤフはとにかくテロ組織となるハマスがイスラエル人の人質解放をするまでガザ地区でのハマス撃退を徹底的に遂行する姿勢です。厄介なのは宗教の違いからくる他国の争いなので勝手にやれよというわけにはいかないわけで実際今現在ロサンジェルスでもこれによる暴動が起きています。

そんな混沌とするイスラエルのガザ侵攻が始まってから Antisemitism (アンタイ セミティズム)という言葉が飛び交うようになりました。

“Antisemitism is a certain perception of Jews, which may be expressed as hatred toward Jews. Rhetorical and physical manifestations of antisemitism are directed toward Jewish or non-Jewish individuals and/or their property, toward Jewish community institutions and religious facilities.” Antisemitism frequently charges Jews with conspiring to harm humanity, and it is often used to blame Jews for “why things go wrong.” It is expressed in speech, writing, visual forms and action, and employs sinister stereotypes and negative character traits.

アンタイセミティズムは基本ユダヤ人を嫌う人達を指します。人権を脅かすようなある行為がユダヤ人によってなされた場合に使われる言葉とありますが、今回のイスラエルのガザ侵攻に関しては、イスラエルが国として誘拐された国民解放を拒むハマスへの報復措置であり、彼らをアンタイセミティズムと呼ぶのは間違っています。アメリカで問題になってきているのはこのイスラエルの攻撃がユダヤ教徒のせいだと捉えられその結果彼らが社会的に非難されてしまうという事です。この場合嫌う人間は単にユダヤ教を好まない人間達という事になります。

ここで最近もう一つの言葉がよく聞くようになりましたが、それがプロパレスティニアンです。まずはプロという言葉を除いたパレスティニアンという言葉ですがこれは一般的にウエストバンク(ヨルダン川西岸)とガザあたりのテリトリーを指しているようです。これらのエリアは1967年にイスラエルの一部となったそうですが現在でもパレスティニアンのはっきりした区切りはないようです。そのためパレスティニアンを支持する人達はイスラエル国家の破壊、あるいは単にヨルダン川西岸の占領の終焉など過激なスローガンでいわゆるパレスティニアン解放を掲げています。

When people talk about Palestine today, what do they mean? Typically they’re referring to the Palestinian territories — the West Bank and Gaza Strip — captured by Israel in 1967. But some also use “Palestine” to refer to the entire area between the Mediterranean Sea and the Jordan River, including pre-1967 Israel. The  , or PA, refers to the interim self-government body established in the 1994  . (Read more about Palestinian politics here.) A majority of the United Nations member countries recognize a “State of Palestine,” although its borders have not been determined.

That’s why, when some people argue for the “liberation of Palestine,” it can be understood to mean either the destruction of the State of Israel, or just the end of the occupation in the West Bank and the creation there (and perhaps also Gaza) of a sovereign Palestinian state.

上記を踏まえて、プロパレスティニアンとはパレスティニアンをイスラエルから解放する人、または行動をサポートする集団だそうです。彼らはイスラエルまたはユダヤ人を非難する人間が存在する権利があるというのが基本概念のようで、それが実行されればハマスでさえもサポートするというようなそこまで過激な思想を持つ人も中にはいるようです。 
Someone who is pro-Palestinian might be supportive of Palestinian civilians in the current war but also in favor of a two-state solution or confederation solution to the ongoing conflict between Israel and Palestinians. On the other hand, someone who is pro-Palestinian might be supportive of Palestinian civilians in the current war as well as supportive of Hamas and the effort to destroy Israel and Jews in Israel because he or she denies that Israel has a right to exist. Many people who are pro-Palestinian, in either sense of the term, like to say they are Pro-Palestinian and many are very passionate about saying it. The problem is that saying you are pro-Palestinian is not informative and can be very misleading.

ユダヤ教を嫌う理由には皆それぞれ理由があるのでしょうが自分がプロパレスティニアンだと主張する事は実際かなり誤解を招く可能性があるので気をつけるべきなのですが、そんなことより大学生達は表現の自由を主張したいのが常です。数週間前に起きたコロンビア大学で起きている暴動も発端はここからきていますが、プロパレスティニアンよりの生徒達の主張は大学に寄付をしている一般企業の中にはこのイスラエルの戦争により利益をとり私腹を肥やしているらしく、大学は直ちにこれら企業からのサポートを断絶すべきだという事です。

ニューヨーク州のコロンビア大学の学生側の要求する詳細はともかく、このイスラエル戦争停戦を求める声は西海岸の大学にも届いていきロサンジェルスの中でも有名大学UCLAでもついに警察が武力介入する必要のある暴動にまで騒ぎは広まりました。UCLAキャンパスでは実際4月25日頃から学生達のデモは始まっていましたが、5月2日までには学生側は“Leave our campus!” と警察側に詰め寄りキャンパスから追い出そうと激しく対抗するものの結果警察側は武力行使、少なくとも200人の学生が逮捕され学校も休校となる大ごとになってしまいました。捕まった生徒達の素性は明らかにされてはいないものの全員がプロパレスティニアンだったとは信じ難いです。穏便に済ませることが容易でなかった事は理解できるのですが学校側はこのデモに参加して問題であると分かった生徒に対しては卒業証書を出さない可能性もあると聞きました。本当にそこまでの処置をする必要があるのかどうか疑問です。ニュースでは大きな大学での騒ぎが特筆されていますが多分ほとんどの大学ではこういった会話は生徒間でなされているわけでいつまたどこでこのような騒ぎになるかはほぼ時間の問題のようにも思えます。1番の懸念は生徒でなく本当のプロパレスティニアン達がこれに乗じて騒ぎを起こすことでしょう。人はこれをテロと呼びますが十分な警戒が必要なのは間違いないです。