アメリカ東海岸のメリーランド州、港町として有名なバルティモアで航行する船が橋の柱にぶつかり映画のシーンのように一瞬で橋が崩れました。死者6人となる大事故となりアメリカ全土で大ニュースになっています。それぞれの州で現存する橋の強化が課題にもなってきているようです。
グーグルマップでロサンゼルスエリアを橋と検索するとほぼメジャーな橋が出てきます。特に地図の真ん中辺りダウンタウンエリアと、下の方のロサンゼルス港、ロングビーチ港のあるエリアにいくつかの橋が集中しているように見えます。ダウンタウンでは橋を使って主要幹線道路が都会の裏道などの小道と繋がらないようにするためのいわば渋滞回避の目的なのででかい船が橋に突っ込むような事故はないでしょう。バルティモアのような事故の懸念は港にかかっている橋で、これら港に点在する一つでも一崩壊すると橋の修復問題はともかく荷物を運ぶ船舶の交通が断たれる事になる訳でそのエリアにある運搬会社全部がストップします。特にロサンゼルス港は北米最大で世界で最も忙しい港の一つらしいのでその影響は世界規模になると言っても大袈裟ではないかもしれません。
The Port of Los Angeles, located in San Pedro Bay, California, is the largest in North America and one of the world’s busiest ports, handling over 9 million TEUs (twenty-foot equivalent units) of goods each year. It is a major gateway for international trade, connecting businesses in the United States to markets and customers around the globe.
ちなみに今回壊れた橋のあるバルティモアの港はアメリカ国内で14番目に大きな港だそうです。東海岸でにある主要な港の一つであり、特にこのエリアにはドミノシュガーと呼ばれる北半球最大のサトウキビを扱う大工場があります。この事故の影響で運搬に影響が出るのは間違いないのですが、6−8週間分のストックがあるようなので落ちた橋を取り除かれる間はそれで賄えるようです。ただ修復にそれ以上の時間がかかる場合、世界に届くサトウキビの量に影響がでるのかも知れません。
The owner of the Domino Sugar refinery at Baltimore’s port says the plant has six to eight weeks of raw sugar stockpiled at the facility and that it expects no short-term disruptions to its operations from the bridge collapse blocking the mouth of the harbor.
今回の橋崩壊の映像は何度もニュースで流れていましたが、あっという間に簡単に崩れていくように見えました。これを見ていたロサンゼルス市の職員も他人事と思えない人もいたのでしょう。街の橋の強度を懸念している記事もいくつかありました。ロサンゼルス港にあるには主に橋を支える柱は陸から立っているため今回のように船が柱にぶつかる心配はないと言っています。実際それよりも心配なのは地震だそうです。きっと日本も同じかも知れませんが、アメリカには日本ほど耐震のあるインフラはないように思えます。しかも有名な橋ほど古いものが多いためさらに老朽化の懸念もあるようです。
今まで橋を渡っている時に落ちる心配などした事がなかったのですが今週は海の上にかかっている橋を車で渡る度にニュースの映像を考えてしまい、もしものためにもスキューバダイビングの酸素タンクでも積んでおくべきなのかと呑気に考えながら仕事に向かっていました。