ヒトコトLAトーキング #89 インディーカーレース in LA

ロサンゼルスでは世界規模で開催される大きなカーレースサーキットはないです。現在インディーカーレース界で道の一画をストリートサーキットに仕立てて毎年レースが行われます。それがロサンゼルス郡の南に位置するロングビーチというエリアになります。今週末はそのインディーカーレース今年3戦目、アキュラグランプリという名目で開催されます。1983年には実際 F-1 も開催されていたようですがその規模が大きくなりすぎたようで費用の工面が難しく結局継続は難しかったようです。

It was the certain knowledge that the Long Beach Grand Prix Association could no longer afford the astronomical transport costs of carrying the Formula One circus from Europe to California, that was making this their last Formula One race.
ストリートレースといえばモナコグランプリが有名ですが、ロングビーチはそこまで超リッチのリゾートエリアではないのでそれほどまでの景観がないものの、海沿いのハーバー、一列に並んだヤシの木、ロングビーチ水族館、コースの内側にあるショッピングモールなどテレビで見ると普段では見れないほど綺麗に整備されているように見え、とても見栄えの良い街に見えます。普段は普通の道なのでコースには横断歩道や中央分離線やら標識までそのまま見えるので面白い光景になっています。

地図の下の方、ラグーンパークとある緑のエリアがスタート地点。ショアラインを左に進みババガンプシュリンプレストランを回ってパインアベニューを北に向かいます。ババガンプは映画フォレスト・ガンプで有名なシーフードレストランです。パインからシーサイドウエイを右に行きショアラインに戻ってきます。一周およそ2マイル (3.2キロ) 、85ラップぐるぐる周りわけですが一般道なのでビルなど建物がすぐ横にあるせいか、カーレースにはかなり狭く感じます。1っ個所Uターンがありますがここで一台でもクラッシュすると後続車全部が止まる事になりかねます。

そもそもアメリカのカーレースですが、大きく分けて F-1, NASCAR, Indycars と3種類あります。それぞれ企画が違うのでどの車が早いというものではないです。まず大きく違うのは3種類とも参加するチームに “cost cap” があります。単純に金をかければより性能の良い車を作れるのは確かなので使える費用に制限をつけるというものです。このリミットが高いのは F-1が断然トップでおよそ135ミリオンドルです。ただしこの費用は1年間参加する1チームから使う2代分の費用の合計です。インディーカーはおよそ7ミリオンドル。面白いのはナスカーなのですが、大体インディーカートに近いようなのですがはっきり上限リミットが記載されているサイトが中々見つかりませんでしたが、あるリンクにはインディーカーは約15ミリオン、ナスカーは約25ミリオンとありました。中にはこのリミットを守っていないという記事もあったのできっと色々裏事情がありそうですがあくまでそれぞれのカテゴリー内での概算なのでしょう。 また世界中をツアーで回る F-1に比べ、ナスカー、インディーカーレースはアメリカ国内のみでのサーキットなのであまり日本や海外では馴染みがないかも知れません。州にもよりますが国内では大勢のファンがいます。インディ500で知られるインディアナ州ではかなりの人気です。ちなみに今年のインディ500はインディーカーレース6戦目の5月26日です。今年で108回目になるそうですがこれだけの年数継続していられるのは根強い人気がある証拠ですね。対照的にナスカーで有名なレースはデイトナ500です。

これらカーレースで1番目を引くのはどのレースでも必ずホンダが関わっていることでしょう。F-1から撤退した事はあっても今だに間接的に技術をレッドブルチームに提供しているわけで、間違いなく世界トップの技術を保持しているんでしょう。ホンダ無しでは今のカーレースを語る事はできないという事なので日本にとっては世界に自慢していい会社なのでしょう。少し昔にホンダはロボット製造に力を入れていく方針だと聞いたことありますが世界一早く走れるロボットができたらそれも人類の役に立つことがあるかも知れません。そんなロボットの走るレースが始まる将来は楽しみですねえ。