ヒトコトLAトーキング #43 保険制度

先日会社のHRからアナウンスがあり年一回の会社から提供されている保険更新の説明がありました。ここ最近こういった社内告知などは全てマイクロソフトのチームミーティングになったのでヘッドセットをつけながら半分程度聞きながら仕事をしていますが、引き落とされている保険料の内訳詳細についてはいまだに完全に理解していないようです。よくアメリカの医療保険制度は金がかかるうえ複雑で何もいいことがないと聞きます。間違いないです。保険に入っていても治療後には驚くほどの費用がかかる事もあるため、毎回給料から保険料を少しずつ払っている我々小市民達は万が一の準備をしているのですが一体どれだけ貯めれば気が住むんだって話です。医療制度に関しては日本の方がよっぽどいいと思います。

まずお大まかですが会社によってですがオファーされる保険には2種類あります。PPOとHMOです。

HMOs (health maintenance organizations) are typically cheaper than PPOs, but they tend to have smaller networks. You need to see your primary care physician before getting a referral to a specialist. 

PPOs (preferred provider organizations) are usually more expensive. In exchange, you will likely get a larger network and the ability to see a provider outside that network. You can also see specialists without a referral. 

会社がHMOをオファーしている場合、通常決められた病院のみのネットワークになるので自分で好きな病院を決めることはあまりできないです。問題なのは通院している病院がこのネットワークに加盟していないと保険はききません。自分で病院が選べないという事は例えば日本人の気に入っている開業医士にみてもらいたいとかなどの融通が効かないのでHMOは選ばないようにしていたのですが、数年前から会社ではHMOのみにされてしまい選択の余地がなくなってしまいました。ところが分かったことはHMOで限定された病院というのはその病院内のほぼ全ての種類の病棟が揃っていることがあり、1箇所で必要な検査が全部出来るという便利さがあることがわかりました。カリフォルニア州ベースの大きな総合病院、Kaiser Permanente(カイザー パーマネンテ)という という大きな病院、ロサンゼルスにも至る所にあるので普通に健康な人ならばこれで問題ないようです。

一方、上記説明文にも書いてありますがPPOはネットワークが広い分保険料がHMOより高くつくようです。大抵の病院で使えるので便利なのですが初診や引っ越したばかりで土地勘の無い場合などにはどこがいいのか選択がありすぎて困る場合もあるようです。特別な診察や治療のエキスパートに会うのに紹介状などの手間暇がかからないという利点があるので専門医が必要な場合はやはりPPOの方が良さそうです。

一般的なことですが保険の話でよく聞く言葉があります。まずはcopayとdeductable、どちらもアウトオブポケットと言われるもので保険に加入していても自腹で払わなければいけない面倒くさいものがあります。

Copayment:  診察料とでも言えばいいのでしょうか。毎回診察を受ける度に請求される一定の金額です。大体20ドルから40ドルくらいですが直接病院で先生に会わないで処方箋だけ出してもらうときでもこの費用チャージされます。

Deductable : さらにこのデダクタブル、普通どの種類の保険に入ってもこの金額が決められていて病院で受けた診察または治療などでかかる費用が自分の保険で支払われる前にまずは最低限自分で払いなさいというものです。保険タイプによりますが1000ドルとか3000ドルとかそんな金額を自分で支払うまで保険が使えないというものです。何度も病院に行ってこの金額に達すればいいのですがこの金額以内で済ませられる健康者にとっては意味のわからないものです。

Coinsurance: そしてさらにアメリカ小市民を苦しませる可能性があるのが coinsurance. 毎時の診察でcopay、数千ドルのdeductableを自分で払ってやっと保険でカバーされると思いきやさらにカバーされる保険料の一定の割合を払わなければいけないものです。大体20パーセント前後のようなので大きな手術など必要な場合この20%が重くのしかかります。

これら三つは全く基本なのでこれ以外にもさらに色々細かい費用は請求されます。アメリカ人のイメージとしてよく朝からジョギングしたり、散歩したり、ジムに行ったりと健康的な生活をしている人が多いと思うのですが本当の理由は保険費用のセービングのためだと自分で勝手に信じています。たまに聞く表現で “Your health is  your great asset” というのがあります。asset=財産、あなたの健康は重要な財産ということですがアメリカでは全くそのとうりです。健康でいることが多分賢い節約方法です。いつか変わることはあるのでしょうか。民主党でも共和党でもとにかく国民にかかる医療費をタダにしてやるっていう太っ腹な方針はアメリカでは実行できないのでしょうか。