ヒトコトLAトーキング #47 A new train connection in LA

ダウンタウンロサンジェルスの地下鉄ラインの拡張工事が終わったそうです。The Regional Connector と呼ばれるこの工事、2014年からたらたらやっていたそうですが2023年6月16日、10年ごしでようやく完成したそうです。ロス市内、もともと数少ない電車のラインはロスのダウンタウンにあるユニオンステーションから放射状に開発されていきました。その中でも南北に伸びるAライン、東西に伸びるEライン、この二つのラインの乗り換えを上手くつないでロスの市街を縦横無尽に電車で往来できるようになればあら便利というわけです。

現在走っているEライン地図上では左右に走っています。ダウンタウンから西に向かってサンタモニカのビーチまで直通で行けます。南北に走るAラインは、南に向かうとロングビーチという栄えた港町に行けます。北に向かうとパサデナを経由しそこから東に曲がりアズサという街まで行きます。サンタモニカ、ロングビーチはどちらも言わずと知れた超有名な観光地なので旅行客にとってこの2箇所を繋ぐラインがスムーズになるのは相当ありがたいことです。ただしサンタモニカ・ロングビーチを直接繋ぐラインはまだないので電車のみの移動だとやはりダウンタウンを経由していかないといけないです。 

移動設備のインフラに関して言えばダウンタウンを中心に電車のラインが伸びていったのは街を動かしていく上で重要な役割を担う行政区画がここに集中してあるからですが、役所の建物以外にも色々あります。

わかるのですが、日本の山手線のようにダウンタウンを軸に、その周りを巡るようなラインができればさらに便利になるのですがきっとそれはまだ先になりそうです。

その一つにリトルトーキョーと呼ばれる日本人街があります。昔は浮浪者の多いかなり治安の悪い場所でしたがここ10年ほど前から色々改善されて来たようで今では有名なラーメン屋やその他の繁盛している日本のお店によって昼間は観光客などで賑わっているようです。このエリアに元々あったTokyo/Arts District Station という駅は今回まで行われていた拡張工事のせいで二年ほど使われていなかったのですが、ようやく今回のリニューアルで再オープンしました。近所に通勤する人にとってはきっと嬉しいニュースです。近所でない日本人にとってもなんだかちょっと良さげなニュースです。特にチャットGPTでこの駅検索するとさらに華やかなエリアが連なったようで行ってみたくなる感じ満載です。

Little Tokyo is a neighborhood located in downtown Los Angeles, known for its rich Japanese-American cultural heritage. It is home to various Japanese restaurants, shops, and cultural institutions. The area offers a vibrant atmosphere with events such as festivals, art exhibits, and performances. 

 

On the other hand, the Arts District is a neighboring area located just east of Little Tokyo. It is a thriving creative community with numerous art galleries, studios, restaurants, and hip shops. The Arts District is particularly popular among artists, designers, and those interested in contemporary art and urban culture.

リトル東京については, リッチ ジャパニーズアメリカン カルチャー”が受け継がれていることで有名で様々な日本の店やフェスなどが行われているとても活気のあるエリアだなんてあります。 

アートディストリクトエリアとは個展などが盛んに行われているエリアで近代アートの展覧会など頻繁に行われているようです。

ロサンゼルスのダウンタウン地図で見るとこんな感じになってます。

Googleマップですが真ん中の赤丸ドロップが再オープンしたリトルトーキョー/アートディストリクト駅です。地図では分かりづらいですが、この駅を経由して上のユニオンステーションと左に見えるラインとが繋がったそうです。 リトルトーキョーから少し左に日本領事館があります。ここでパスポート更新などする場所です。その上にあるのがMOCA美術館。ニューヨークにはMOMA, Museum Of Modern Art, がありますが, MOCAは, Museum Of Contemporary Art, どちらも現代アート美術館です。地図上リトルトーキョーの真上に Fedral Building とありますがここがロサンジェルス市庁舎です。また地図の町ど真ん中あたりに Skid Row  とあります。このエリアは文字どうりスキッドロウ, スラム街です。

Quick facts

Skid Row is a neighborhood in Downtown Los Angeles. The area is officially known as Central City East. Skid Row contains one of the largest stable populations of homeless people in the United States and has been known for its condensed homeless population since at least the 1930s.Wikipedia

なぜオフィシャルにスキッドロウと呼ばれる場所が存在しているのかですが、こんな記事がありました。

Why does Skid Row exist in Los Angeles?

There are many reasons why an area like Skid Row exists in America. Cities in every part of the world — both in developed and developing countries — are always centers for poverty.

America, with its open door to immigrants — and Los Angeles in particular as an entry point for many immigrants — is especially vulnerable to the realities of poverty. Many people who come to America view it as a place where they can start over with nothing — and frequently end up here with little to no resources.

Another reason that Skid Row exists is that the U.S. government system and American culture promotes opportunities for people to succeed or fail on their own — while providing a safety net for people who do not succeed. Many of these social services are located downtown. When people are experiencing tough times, they gravitate to an area where these services can be found — which can create a community of people in this area who are service-dependent.

To add a spiritual dimension, Jesus tells his disciples (Matthew 26:11) that the poor will always be with them — every culture will have poor people because of the nature of this world.

いくつかの存在理由があるようですが、読めば納得のいく内容でした。 一つ目は、海外移民入国の拠点となるロサンジェルスでは特に、体一つでやってきた海外移民の再スタートをサポートする拠点。そして行き場を失った移民達が集まる拠り所的存在を残すため。  二つ目はアメリカ文化の象徴でもあるフリービジネス失敗者へのセーフティーネット。アメリカ政府はビジネスで成功するチャンスを促進する一方で実際大失敗する事もあるので、そうなってしまった人達へサービスを提供する公共の場としてこのエリアは現存しているそうです。 三つ目には、どの国でも困窮者はでてしまうものでこうゆう場所はあって然りだとする考えがあるからだそうです。
底抜けの金持ちからなんにもない貧乏人、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、南アメリカ、人種的にもバラバラな街の中心で乗る電車。隣に座っている人はどこで何をしてきた人間か分からないのでよく考えると意外と恐ろしいかもしれません。なので日本の電車のようにホゲーと寝ている人はほぼいないです。ここではそれが当たり前の生活なので日本がいいとか悪いとかではないのですが、治安がいいとかの問題ではなくどれだけ 人としてのcommon sense “常識” を保って生活できるかの問題のような気がします。