11月のアメリカ大統領選挙に先駆けてそれぞれ党の代表者がテレビで顔を合わせての討論会がありました。バイデン大統領とトランプ元大統領のシニア対決。2020年の討論ではただの醜い罵り合いとなってしまいました。バイデン喋る、とっさにトランプブツクサ文句言う。バイデン言い返す。トランプあざける。そんな繰り返しでしたが今回ホストとなるCNNはそれを避ける工夫をしたようです。
今回のその工夫とは、まずどちらかが質問に答えている間は相手のマイクをオフにしておくとくことでした。これは多分トランプ氏のマイクだけで良かったのかもしれませんが効果はあったようです。話し方や内容はマイクの音量で調整できないものの、少なくともどちらかの回答中に野次を飛ばす声は聞こえてきませんでした。トランプ氏もこれを理解していたようでバイデン大統領が話している間は終始何か言いたげな顔で目をつむっている様子が何度も伺えました。
もう一点は一つの質問に対して回答時間が制限され、必要に応じて残り時間もアドバイスされるという事でした。これにより回答内容が必要最低限に要約され視聴者にも理解しやすい説明が聞けると思ったからなのでしょう。確かに時間制限によりスピード感のある会話はされていたようですが、あまり期待されるほどうまくいかなかったようです。討論最初は両氏とも与えられた時間を気にしながら話しを整理していたようなのですが、進みにつれて相手の悪口が増え出し次の質問に討議は進んでいるものの前のトピックに反論することに時間を使い出し、司会者により質問をもう一度繰り返され残り時間を確認するという場面が何度かありました。トランプ氏に関してはこれをうまく利用しているのが分かる場面がありました。確か地球温暖化による影響をどう対処するのかという質問があったのですが、何年か昔だと思うのですがトランプ氏は温暖化なんてものはウソでそんな事に振り回されて無駄に金を使う事はないなんて言っていたのを覚えています。昔とは事情が違うのは確かですがトランプ氏はあまり環境問題に関して代替的なアイデアや処置を実施した記憶はないので多分彼にとってあまり大きな関心ことではないと感じていたのかもしれません。(実際今の経済状況や戦争に比べれば優先が低いのは確かですが。) なのでこの質問が今回出た際、前の質問の続きにほとんど時間を使ってしまい、残りの20秒ほどで自分が大統領だった頃は今までにない最高の環境だったとコメントしていただけでした。他の質問の際にも二人のモデレーター (moderator = 司会者)が何度か質問に答えるよう問い正している場面がありましたが、あまりはっきり答えていない場面も数回ありました。
21個の質問の中で両氏がどれだけトピックに沿って回答していたかの統計が出ているようで、それによるとトランプ氏は50%が聞かれているトピックとは無関係の内容を話していたそうです。バイデン氏に関しては30%だったようです。ちなみに相手を罵った回数 (Attack Made)も出ていますがトランプ氏106回、バイデン氏72回だったそうです。
バイデン大統領に関してですが正直何を言っているのかよく聞き取れない箇所が何度かありました。言葉にハキがないというか声がざらざらというか要するにおじいさんの喋り方というか自分にとってはとても難解でした。それにも増して誰もが心配なのがもし大統領再任したら本当にもう4年間やっていられるのか、まだ生きられるのかという心配がテレビでみた感想です。アメリカ歴代大統領の中で最高齢で就任したのは現バイデン大統領です。78歳での大統領就任式はアメリカ歴史上ではかなりの異例なことです。ギネスブックにもきっとすでに載っているのかもしれません。もしも再就任となると自分でその記録を塗り替えることになりますがそんな事を国民は認めるのでしょうか?
3歳若いトランプ氏は2017年就任した際は70歳でした。彼も実際すでに高齢ですがバイデン氏と一緒だと若く見えてしまいます。ゴルフでどちらが遠くまでボールを飛ばせるのか本当に見てみたいです。
討論会から数日経ちましたが国民の評価がこれからはっきりと出てきます。ニューヨークポストの統計によると今の所今回の勝者はトランプ氏のようです。51%がトランプ支持、23%がバイデン氏、14%が引き分け、残り12%はよくわからないとの結果だそうです。
2回目の討論会は9月10日だそうですがどういった内容になるのでしょうか。トランプ氏はおねーちゃんと遊んで使い込んだお金の行方やら、自分の所有する不動産をかなり大袈裟に売りに出して問題になっている事やらで9月までにまた新しいゴシップが出回るでしょう。バイデン氏は息子の刑務所行きに関してメディアから突っ込まれ、さらに80歳を超える年齢に鞭を打ちきっと生命維持装置でもつけない限りあと4年生きられないのではないのかとか大袈裟な懸念をスクープされるんでしょう。次回の討論会は異次元討論会になりそうである意味楽しみですね。