ヒトコトLAトーキング #149 アニューアル パフォーマンス レビュ in LA

アメリカの会社では年に一回社員が一斉にやらなければいけないことがあります。パフォーマンス レビュー (評価制度)というやつです。ボスにその年の成果や現在の自分の仕事能力を説明して翌年の給料を設定するというものです。年俸制というやつですが正社員とパート社員、基本どちらの雇用形態にも当てはまることが多いようです。

年俸制の場合、このパフォーマンスレビューによって給料が決まるので大ごとのようですが実際の所それぞれのボスは仕事の様子を毎日見ているのでこのレビューの内容だけで評価される事はあまりないでしょう。そして同僚の話など聞いていると何か特別なことでもない限りいきなり驚くほどの昇給や減給もあまりないようです。アメリカ企業で働き始めた頃、年俸制の場合だと自分の能力を他の社員と比較されるということなので低いと判断されれば即減給、下手したらクビかもというイメージがありましたが、今では実際それほど厳しいものでもないと感じます。数年同じ会社で働いていると大体自分の能力ともらっている給与のバランスが理解できるようになってくるからだと思うのですが年俸制も慣れればむしろ悪くはないと今では感じるくらいです。パフォーマンスレビューとは仕事で期待される能力があるかないかを再認識する機会でもあるわけで自分に合わないと感じる事があればそれが公に説明できる良い機会でもあります。例えばどの部署のあいつがムカつくとか、このシステムの使い方が面倒臭えとか文句も言い方によっては日々の業務内容を円滑に進めるための正当な説明にもなるんですね。そしてそんな問題は大体他の社員も同じことを言っていることが多く意外とストレスの掃き溜めをする機会にもなると誰かから聞いたこともあります。

さらに同じ会社で長く働いているとまあ仕事も色々覚えるようになるので、いわゆるトライバルナレッジ (Tribal Knowledge) 部族的知識という文書では説明できないような業務遂行のショートカットのような知識も備えてくるもので、そうなると雇用者側も簡単にクビにしたり減給するようなことはあまりしないでしょう。またアメリカでは年功序列はあまりないと言われていますが実際の所あると思っています。シニアリティー (Seniority) という表現になりますが、単に歳をとっているからというわけではなより長く職場で働いている社員がそれなりの現場の知識を持ち備えているという考え方のようでそれなりに一目置かれるような場面が出てくることがしばしばあります。そうゆう立場での社員はパフォーマンスレビューはかなり簡潔なものできっと世間話程度なのかもしれません。 

アメリカでは終身雇用を理解しようとする人はまずいません。雇用者はいつでも即座に社員をクビにします。会社の業績がいきなり極端に落ちた場合、何を尋ねても使えない社員、何か違法な事をやらかしたのが見つかった社員、もしくはとにかく理由をつけて何もしようとしない社員。これらが当てはまる場合パフォーマンスレビューの時心配した方がいいのかもしれませんが、そうでない場合はまあすぐに解雇される事はないのかなあと感じます。その理由の一つには雇用者側はクビにした後、代わりの新しい人材を雇う面倒なプロセスがあるからですね。日本の大手企業の新入社員が扱われるように会社が一から教えてくれるという風習がアメリカ一般企業にはないのが普通のようで、探している人材はまず業界での経験者なんですね。会社のグループ内で働いていても個人の役割が必ずあってその人が抜けたら同じ要素、同じスキルを持った人間で入れ替えるという感じでしょうか。ただそんなすぐに代わりは見つからないことは会社側も承知なのでそう簡単には現存の社員をクビにすることはあまりないものだと感じています。

ちなみにパフォーマンス レビューというアイデアの起源ははっきりしていないようですが、大抵のリンクでは第一次世界大戦の頃、アメリカ軍兵隊長が移動や退役の命令を出す兵隊に彼の能力を他と評価したものを使い理由づけをしたのが始まりだと言われているようです。第二次世界大戦の終わる1945年頃にはアメリカ一般企業のやく60%ほどがパフォーマンスレビューを導入したそうです。その後も普及を続け1960年代にはすでに90%の企業がこれを導入したとあります。

The history. Performance reviews may have come about in WWI, when the US military established a merit rating system to help leaders identify the soldiers who should be transferred or discharged as a result of their performance, according to Harvard Business Review.

 

The idea of evaluating workers based on performance caught on in corporate America, and by the end of WWII, around 60% of US employers had adopted this practice.

In 1950, the Performance Rating Act was passed, requiring the federal government to create appraisal systems to evaluate its employees. It also established the now-familiar performance rating scale of “outstanding, satisfactory, and unsatisfactory.” Four years later, the Incentive Awards Act allowed federal employers to reward employees “for superior accomplishment, suggestions, inventions, special acts or services, or other personal efforts,” according to the US Office of Personnel Management.

By the 1960s, around 90% of US employers had a performance review system, Harvard Business Review noted.

ここからは勝手な憶測ですが戦時中の日本でこのアイデアは民間にはあまり受け入れられるものではなかったのかもしれませんね。戦争も仲間と連結をとって戦うものでもあり評価をして差別をつけるのは指揮にかかわると考えていたのでしょうか。それを当時の民間企業に入れ替えれば個人の業績よりチームで動いてみんなで会社の利益を上げていく事が優先すべきだと考えていたのかもしれませんね。それも素晴らしく必要な事だと思います。さらに日本は第二次大戦で大敗したので戦後の復興時は失ってしまった個人のものよりまず自分たちの生活に必要な公共のインフラ復興、そのアイデアで再開が始まり結局個人より会社の利益。日本ではそれが引き継がれたものなのでしょうか。そんな文献を調べてみたくなりました

今では全く当たり前の評価制度でその形態もインタビューや文書に記入など会社によって違うものの、聞かれる内容と意図は大体一緒でほぼどの質問もスタンダードとなっているようです。今年自分は何を達成したか、今年の抱負を3っつあげなさい、チームメンバーと問題が起きたらどうしますか、自分がリーダーシップを発揮するのはどんな時ですかなど、大きなお世話だと思いますがまあ自分を振り返る良い機会だとも考えてチャットGPTなどあえて使わず自分の言葉で説明してみました。