ヒトコトLAトーキング #69 ピーナッツ と感謝祭 in LA

11月最後の木曜日は感謝祭です。毎年この時期になると街全体が年末ムードになります。働く気も少しずつ失せていきクリスマスからの休暇が楽しみになります。人種や宗教にはあまり関係なく社会全体がこんな感じになるのがアメリカのようです。国中が休みなるので休みの人が増えテレビを観る人も増えます。ケーブルのチャンネルだけでなくNetflix, アマゾン, youtube, 今ではどんな映画やドラマのエピソードもすぐに見られるものの祝日に家族だんらんの時に何となくつけているテレビでは意外と毎年同じだったりすることがあります。スヌーピーがその例ではないかと思うんです。 

感謝祭のこの時期、スヌーピーのテーマ曲がよく流れます。多分知らない人はいないくらいの知名度で、日本でいう所のサザエさんのテーマみたいなものなのでしょうか。スヌーピーが最初にコミックブックとして出版されたのは1950年, テレビのアニメが初めて上映されたのは1965年だそうです。短編エピソードなので毎回違う話なのですが1973年11月に放送された感謝祭のエピソードは大ヒットになり、翌年エミー賞の “Outstanding Individual Achievement in Children’s Programming” の部門で受賞しました。それから毎年この時期になるとこのエピソードが放映され続けてきたんですね。これだけ全国で大人気のアニメであれば日本だったらきっとリメイクして今の子供に共感できるような最新版を作っているのかもしれませんが、アメリカでは実写版にはなったスクービードゥー、フリントストーンのようなもの以外あまりアニメのリメイクは聞かないです。きっとその時代に見ていたまま、その時の世代が気に入っていればいいじゃないか程度なんでしょう。シリーズ化してスヌーピー2023などすると前のイメージは壊れてしまうでしょう。確かにチャーリーブラウンとそのギャング達が携帯で絵文字を使っているのはやはり不自然で想像ができないです。時代錯誤でノスタルジックなのが今ではいいんでしょう。youtube、Apple TVなどからどこからでも視聴できるようです。

なぜこんなに人気が出たのかというと、やはりサザエさんやドラえもんのように大衆ウケがものすごく良かったんですね。何より子供の教育にも良かったんでしょう。どの世代にも受け入れられ誰にも大きく不快感を与えない。しかも主人公は半分犬。嫌われる理由がないんですね。

サンクスギビングのエピソードは特にその内容も高評価で、あるサイトではアメリカの伝統休日を子供目線で鋭く捉えているといまだに大絶賛です。チャーリーブラウンとその友達がアメリカの伝統休日は普通どんなものかを子供なりの理解で話し合っているのがとても共感され微笑ましいようです。

As Linus points out at the beginning of A Charlie Brown Thanksgiving, Thanksgiving is a very important holiday. After all, the United States was the “first country in the world to make a national holiday to give thanks.” This innocent little one-liner pretty much sums up the point of the TV special, which features the group trying to be as loyal as they can to whatever they acknowledge as Thanksgiving. To some, it’s all about getting together and sharing good moments. To others, it’s not Thanksgiving if there isn’t a huge turkey and a good pumpkin pie on the table.

 

As Linus points out at the beginning of A Charlie Brown Thanksgiving, Thanksgiving is a very important holiday. After all, the United States was the “first country in the world to make a national holiday to give thanks.” This innocent little one-liner pretty much sums up the point of the TV special, which features the group trying to be as loyal as they can to whatever they acknowledge as Thanksgiving. To some, it’s all about getting together and sharing good moments. To others, it’s not Thanksgiving if there isn’t a huge turkey and a good pumpkin pie on the table.

ライナスの一言がこのサンクスギビングのエピソードのキーだと上記にあります。”first country in the world to make a national holiday to give thanks.” 本当かどうかはともかくそのくらい人に感謝するのが重要だという事を再認識する日であると伝えているわけですね。こんな所から作者の意図が伝わりただの子供のアニメという枠を少し超えているというわけです。日本ならばNHKのアニメになるのでしょうか。ともかく50年たった今も人気が衰えていないことはすごい事です。


感謝祭のもう一つのよくある光景は食事をしながらのアメフト観戦でしょう。今年はサンフランシスコフォーティナイナーズとシアトルシーホークスの一戦があります。どちらのチームも今年のスーパーボール出場は難しそうですが西海岸の人達にはかなりエキサイティングなゲームとなり今夜の感謝祭を盛り上げるでしょう。