ヒトコトLAトーキング #147 大暴動 in LA

ロサンジェルスでプロテストが起きて1週間ほど経ちますがいまだに違法移民取り締まりに対する怒りはおさまっていないようです。ロサンジェルス警察、トランプ大統領の導入した州兵、海兵隊の到着でニュースで見る限りでは物々しい雰囲気ですがここまでの騒ぎとなる発端は移民局, ICE (アイス)、による違法移民者の行きすぎた摘発によるものだと言われています

アメリカの有名ホームセンターと言えばホームデポと呼ばれるチェーン店が有名です。アメリカでは家や自分の所持品に関しての修理はまず自分で治そうとするのが一般的です。業者に頼んで人件費を取られるくらいなら自分で直してしまえというわけです。もちろんできる限りですがそれに対応してトイレ、キッチン、シャワーなどの水回りから床、天井、ドアや窓などの修理や交換するツールがわんさか売っています。 昔からよく見ていた光景ですがどこのホームデポでも駐車場の隅に何人かぼーっとしている連中がいて目が合うと手を振ってきたり話しかけてきます。大体皆さんスペイン語を話す人達が多いようですが、昔一度つたない英語で何か修理に手伝うことはないかとか聞かれたことがありました。ハンディーマンとして手伝っちゃるでていうんですね。その時は大した理由でここにきた訳ではないのでまあいいかと思って断ろうとしたら次から次へと話しかけられ、じゃあ俺もいくかいとか、また別のおっちゃんがそんなら多い方がいいかもよとか勝手に人気者になっていたのを覚えています。

そんな陽気なホームデポの一店舗、ロサンジェルスダウンタウンの外れにあるウエストレイクというエリアだったのですが移民局が抜き打ちで違法移民者の取り締まりを始めたらしいんですね。ニュースによると移民局はターゲットを決めてからその人物の居場所、行動パターンを把握してからアプローチするらしいので多分捕まった人達はすでに目をつけられてたのかもしれません。今回の大きなプロテストに発展するきっかけとなったのがこの一連の逮捕シーンだたっとされています。実際40人ほどが逮捕されたらしいです。下記はその中の一例ですがこれだけでも十分何が起きているのか理解できると思います。ビデオを撮影している女性はあんた達何やってんのよ!彼には家族がいるのよ!と叫んでいます。

ホームデポの他にもう1箇所移民局の捜査対象になった場所があります。これもロサンジェルスダウンタウンエリアですがその一角にファッションディストリクトと呼ばれる場所です。いわゆる洋服問屋街ですがここにある店舗で“Fictitious Employee Documents.”偽造の労働許可証を使っていた疑いのある雇用者が移民局のターゲットにされたようです。 ここでもやはり移民局の冷淡にも見える違法移民への対応が反響を呼び今回の暴動にまで広がっていきました。

プロテストが始まって2回目の週末を迎えるロサンジェルスですが、ロス市警や連邦政府から派遣されたナショナルガード、そして海兵隊などが武装してロスの政府ビルの前に立ちはだかっているようです。今週から始まった一区間の外出禁止令、そして実際の所ほとんどのプロテスターは非暴力的であるという事から多分今週末は車が燃やされるようなほどの騒ぎはないと思うのですがどちらにしても今のカリフォルニア州をまとめている政府高官達にはかなりのイメージダウンとなってしまいました。カリフォルニアはアメリカでも有数な民主党支持者の多い州であり共和党を率いるトランプ政権からは目をつけられていたのかもしれません。

カリフォルニア州知事ゲビン=ニューサムとロサンジェルス市長カレン=バスはこの騒ぎはロサンジェルス内で抑える事ができるので連邦の指示による軍の派遣は必用ない。そうすることで逆に市民の不安を仰ぎさらなる反発が予想されるとはっきり事前にトランプ大統領に伝えていたそうですが彼はその意見を無視、すぐに2000人ほどのナショナルガード (州兵)を派遣しました。これに憤慨したゲビンニューサムはトランプ政権”unnesessary takeover” = 不要な乗っ取り行為 = 言ってみれば職権濫用という理由で訴えました。 米国大統領が州知事の協力なしに州の州兵を連邦化したのは60年ぶりだったようです。1965年、当時のジョンソン大統領はこの権限を行使しアラバマ州セルマからモンゴメリーまで行進していた公民権運動家たちを守るよう軍隊に要請しました。この年はベトナム戦争の真っ只中、南ベトナムへの米軍戦闘部隊の第一波として3,500人の米海兵隊員がダナンに上陸し、すでに配置されていた25,000人の米軍事顧問に加わった年でもあります。戦時中の混沌とした時代だった訳ですが、今回のプロテストもそれほど市民にとって危険なものだったのでしょうか。トランプ大統領によると、州兵なしだったらロサンジェルスは今頃 “burning to the ground” 街は燃え尽きてしまっていただろうとのことです。
Until this past weekend, it had been 60 years since a U.S. president federalized a state’s National Guard force without the cooperation of its governor. President Lyndon B. Johnson invoked that authority in 1965, calling on troops to protect civil rights advocates who were marching from Selma, Ala., to Montgomery.

That incident is now in the spotlight again, after President Trump’s controversial move to federalize the California National Guard — against the wishes of Gov. Gavin Newsom.

Trump says the military presence is needed to restore order, after Immigration and Customs Enforcement raids sparked public protests. Newsom says demonstrators who aren’t peaceful should be punished — but he also blames Trump, saying the president has inflamed the situation.

このタイミングが偶然なのか分かりませんが、プロテルスト2週目となる週末の6月17日、アメリカ合衆国はワシントン D.C. で大々的な軍事パレードと祝賀行事を開催しアメリカ陸軍創立 250 周年を祝っています。そしてさらにこのタイミングでこの日トランプ大統領の誕生日でもあります。ワシントンD.Cでアメリカ軍に敬意を示すパレード、それに敬礼をするトランプ大統領の姿、これらを傍らにロスでのプロテストは今 “No Kings” と掲げたサインで騒いでいます。 権威主義、億万長者優先の政治、そして民主主義の軍事化を拒否する、抗議活動になってしまいました。このプロテストは今ではアメリカ全土に広がっているようです。アメリカはしばらくこの問題で持ちきりになりそうです。

 

What is ‘No Kings’? The “No Kings” protests were mentioned in a June 6 press release, which expected the demonstrations to be “the largest single-day mobilization since President Trump returned to office — a mass, nationwide protest rejecting authoritarianism, billionaire-first politics, and the militarization of our democracy.”