ヒトコトLAトーキング #127 アメリカ移住者の調整計画

年明早々にニューオリンズ、ラスベガスではテロ行為と思われる不快な事件が起きています。1月20日にトランプ大統領就任式が行われ新政権のスタートとなりますが新政府に不満を持つ海外諸国、または海外からの移住者が反発しているという表明なのでしょうか。トランプ氏はすでに海外からの移住に関しては厳しい制限を決めていくと言っていますが就任前にもうその影響が出てきているようです。特にH1-Bと呼ばれるビザに関してはすでに申請の調整が見られています。

H1-B ビザとは, “優れた功績と能力を持つ非移民の外国人” 学士号かそれに相当する学位を必要とする職業に成就する場合に取得できるとあります。非移民の外国人とは旅行、ビジネス、勉強または一定期間アメリカで働いている人達になります。通常の場合、留学生はF-1という学生ビザでアメリカ入国、卒業後に1年間だけアメリカに滞在できるOPT (Opional Practical Training)と呼ばれるインターンのような期間中に就職活動、面接、入社、そしてついにH1-Bのビザ申請手続きが始められます。このビザ取得の大変なところは雇用する会社側が申請手続きのサポートをしなければいけないのですがその際、上記の優れた功績と能力を持つ人材であることを承認しなければいけないんですね。雇用者は会社に必要な人材であると判断するだけではビザが降りないケースもあるでしょう。そこで必要になってくるのが移民専門の弁護士であって、彼らがビザ申請に必要とされる文言をみつくろってくれるわけですが勿論申請者がそのスキルがあると判断される必要があるため大学で専攻した内容に合致した職業やポジションが必要となります。実際ここまで辿り着くのにかなり面倒くさい手続きがあり、厳密には細かな申請ルールは毎年と言っていいほど調整されています。今年から始まるトランプ政権ではまた新たに厳しい条件がつくのではと騒いでいるのが現状です。その背景にはアメリカ育ちの若い世代が海外移民達に仕事を取られ就職難を起こしているという考えがあるからです。

The H-1B program applies to employers seeking to hire nonimmigrant aliens as workers in specialty occupations or as fashion models of distinguished merit and ability. A specialty occupation is one that requires the application of a body of highly specialized knowledge and the attainment of at least a bachelor’s degree or its equivalent. 

必然的な事ですが、H1-Bという入手困難なビザを取得するため留学生や海外から来た移民達は現地アメリカ人以上にそれなりに必死に働こうとするわけで会社面接時であってもその意気込みが違います。自国の有名大学や大学院で専門な特殊技術を学んできた外国人とも就職時には肩を並べなければいけないわけで競争率は激化するわけです。特にこの顕著な例がインド人留学生達のようで、彼らが学んできたエンジニアリングなどはアメリカ大手企業にとっては大助かりなんですね。自身も海外移民という肩書きのあるトランプの相棒、イーロンマスク氏も自社では一定数のH1-B雇用者がいてその中でもインド出身エンジニアが多いことを認めています。そうなるとトランプ大統領の掲げるスローガン、MAGA (Make America Great Again) に反しますね。しかし、こういった海外からの雇用者を使うことで会社の収益や知名度が上がるという事実も否定はしきれていないのも事実のようです。

Ultimately, Musk didn’t have to go to war with MAGA: Trump agreed with him this past weekend, saying that he employed workers on H-1B visas on his properties (although some think he was mixing up visa programs).

“I’ve always liked the visas, I have always been in favor of the visas,” Trump, who restricted H-1B visas during his first termtold the New York Post. “That’s why we have them.”

結局の所、トランプ大統領の利益になる人間ならば外人であろうがなんでもいいわけで、そうでない外人や外国産のモノはなるべくアメリカから排除していこうという事なのでしょうが現存する政府の取り決めに関しては色々な調整や強化が必要になってくるのではた迷惑と考える機関も多いでしょう。一つの例ですが, H1-B申請に必要な I-129という請願書がありますがこの書類には2024年4月1日改訂版があるらしく、そのバージョンを使って申請するには今月1月17日までに届いていなければならずそれ以降だと無効になるらしいです。1月17日改定版を使用しなければいけないことになります。重複しますがH1-Bの申請には会社の雇用者がサポートする必要があり、こういった文書の訂正は申請者にとってかなり厄介な場合が多いです。今現在H1-Bを申請中の日本人留学生にとってかなり面倒なことになるような気がします。頼みの綱は雇用者HRの懐の広さと移民弁護士の技量でしょうか。

Alert: On Jan. 17, 2025, we will publish a revised edition of Form I-129, Petition for a Nonimmigrant Worker (edition date: 01/17/25) to align with the recently announced H-1B modernization final rule and the H-2 modernization final rule. Because there will be no grace period, we are providing a preview version of the 01/17/25 edition of Form I-129 and its instructions.  

 

Effective Jan. 17, 2025, we will reject Form I-129 petitions received using the 04/01/24 edition of the form. If you file Form I-129 on paper by mail, please note that: 

  • We will accept the 04/01/24 edition of Form I-129 if it is received before Jan. 17, 2025; 

  • We will not accept the 04/01/24 edition of Form I-129 if it is received on or after Jan. 17, 2025; and  

  • We will only accept the 01/17/25 edition of Form I-129 if it is received on or after Jan. 17, 2025.  

アメリカ移住に関して言えばH1-Bは移住するための一つの方法であり、労働ビザ以外でも移住方法は他にもまだあるので興味のある人はこれから数年は別の方法を考えてみるのもいいのかもしれません。

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