アメリカ人にも通じる日本語は色々ありますね。スシ、ラーメン、アニメなど今では結構あります。大抵はどれも日本のうまいもの楽しいものから広まってきましたが仕事で使われるような日本語もアメリカでは出回ってきています。ペチャクチャって言葉も今ではその一つになりつつあるようです。 つい先日アメリカ人の会社の同僚がいきなりペチャクチャってのは日本語でどんな意味だいって言い出して初めてこの言葉が英語として広まっていってると知りました。アメリカ人の彼は勿論日本語は全く話さずもともとの意味も知りません。たまたまあるプレゼンテーションを作ろうとしていたところこの言葉を思い出し、これが日本語であるのに気づいたので聞いたのだそうです。それで調べてみるとぺちゃくちゃの定義はこうなります。 a (style of) talk to a group of people in which 20 slides (= individual pages of information on a computer screen) are shown for exactly 20 seconds each: https://dictionary.cambridge.org/us/dictionary/english/pechakucha ケンブリッジ辞書からですがペチャクチャとは、あるグループに20ページのスライドをそれぞれ20秒ずつ説明していくプレゼンテーションスタイルのことだそうです。 元の意味とはかけ離れてしまっていますが、パワーポイントなどを使ったビジネスプレゼンテーションをもっと有効に活用できるスタイルはないかと考えそれを定義したものをペチャクチャと名付けたのがきっかけのようです。思いついたのは日本在住のヨーロッパ人、アストリッド・クラインとマーク・ダイサムだそうです。2003年に始めたとそうですでに昔からあったスタイルだったんですね。彼らは日本で建築家として大成功されているようですが、ペチャクチャを発想したきっかけはもしかしたら日本の会社である特有のなが〜いミーティングを経験してうんざりしていたからかもしれません。プレゼン中に、おいそこのおっさんどーでもいいこと言ってないで早く終わらせろよともまさか言うわけにもいかないので、もっと丁寧に私たちの考えた形式ならばスピーディーで効率良いですよなんてアドバイスしたのが初めだったのかもしれません。 ペチャクチャでは1スライドにつき20秒なので全部で6分40秒で全て終わらないといけないルールになります。時間が区切られるのでそれぞれのスライドの内容はシンプルで端的に話していかなければならないのがキーのようです。シェアするイメージも20秒ですぐに伝わるようキャッチーな画像やフォーマットで聞き手に印象を与えるものがさらに効果的なんだそうです。 いつも思うのですがアメリカ人はこういった仕事でのコミュニケーションを円滑にする方法論を取り入れるのが特に好きなような気がします。プログラムマネージメントでよく聞く”カンバンボード”と呼ばれるものにも似ていますが、仕事で何か伝える時には言葉に無駄なく最小限の会話でチームに伝達できるツールがとても喜ばしいようです。まさに効率を優先したもので、実際に今会社で自分が毎日使っているカンバンボードのおかげで確かに無駄な会話が省かれることはすでに経験しています。アメリカ国内でペチャクチャの知名度はそれほどでもないようですが多忙のアメリカビジネスマン達なら多分誰もが喜んで受け入れるような気がします。勿論一般論ですが。 仕事をする上では日本人も同じだと思うのですが、日本企業では効率性と協調性という二つを天秤にかける場面が多いような気がします。チームで働く上で周りのペースと歩調をあわすことも重要なわけで効率の良いものだけを選択するのがいつもいい事じゃないと思うんですね。個人的にはたまには仕事中のミーティングとはいえ余計な会話でだらだら和むのもいいじゃねーかと思ってしまうのがアメリカ企業で働いている本音です。ただそうしたくない理由の一つに、早く仕事を終えれば早く帰えるじゃねーか言う考えがきっとあるんでしょうねえ。だらだらすんのは家に帰って家族とすればいいわけで、職場でそれをしても時間がちょいと無駄になると感じている人も多いのでしょう。まあそうは言っても今日は電話会議でドジャース優勝の話やMVPを取った大谷選手がすげーだのとチーム全員でぺちゃくちゃ話していたのですが。 ちなみにペチャクチャを英語に直訳すると”Chit-Chat” チットチャット= “Informal conversation about matters that are not important” カジュアルな雰囲気でどうでもいい話をするといった感じの意味です。日本語の元の意味は残っているようですが、今ガイジンに広まっているペチャクチャはネガティブなイメージよりももっとスマートな人が使う便利な言葉と理解されているのかもしれません。 https://www.youtube.com/watch?v=eLgYwqBOm0U 出典:<https://www.youtube.com/watch?v=eLgYwqBOm0U>